鼠径ヘルニア腹腔鏡手術 体験記 (手術当日)

  • 2016.12.06 Tuesday
  • 22:02
時系列順に書いてみます。


受付を済ませると大柄な看護師さんが病棟から迎えに来てくれました。
病室に荷物を置いて、フロアの案内をしてもらいました。

大柄な看護師さんは僕をリラックスさせようとにこやかに話をしてくれました。
優しくて生活力のある看護婦さんは「カフカが惚れるタイプだな」と思いました。

それから身長と体重の測定がありました。
どうでもいいことですが身長が自己最高を更新していました。
腸が出てこないように仰向け中心の暮らしをしていたせいかもしれませんね。

次に病室に戻って美人の手術室の看護師さんから説明を受けました。
細かいところは憶えてませんが、尿道カテーテルを挿入することを伝えられ、やはり来たかと不安になりました。

それから大柄な看護師さんがおへその掃除をしてくれました。
その際、おへそのまわりだけ電動の小さいバリカンみたいなので剃毛しました。
もっと下の領域は手つかずのままでした。
安心しましたね。

それから手術中に血液の流れが悪くなるのを防ぐためのストッキングを履きました。
血栓ができて、エコノミークラス症候群みたいなのになってしまうのを予防するためだそうです。

そのあたりのタイミングで執刀してくれる外科の先生がやってきて

「ヘルニアが右にあることだけ、目印つけさせてくださいね」

と言ってサインペンで僕の右のお腹に丸印をつけて去っていきました。
左右を間違えるといけないからということでした。

それから手術着に着替えました。
手術着の下はT字帯というオムツみたいなやつだけです。

これで準備は完了です。

どきどきしてきました。


(次回に続く)

鼠径ヘルニア腹腔鏡手術 体験記 (手術前の検査)

  • 2016.12.05 Monday
  • 08:14
前回の続きです。
Q&A方式で書いてます。

Q4. 手術前にはどんな検査がありましたか?

A. 採血、レントゲン撮影、心電図、肺活量の測定、のあと、麻酔科の先生とのお話がありました。

採血は健康診断とかでよくあるやつです。
私はほぼ正常値でしたがコレステロールが少し高めだと指摘されました。
麻酔科の先生は「まあ、栄養状態が良いということで」と微笑んでました。

レントゲン撮影もあっさりしたものでしたが、
写真を見た麻酔科の先生は「腸機能が少し低下しています」と言ってました。

心電図も健康診断でよくあるアレです。

肺活量の測定は初体験のものでした。
限界まで息を吸い込んだり、吐いたりする量を測ったあと、今度は大きく吸い込んだ息をいかに早く吐き出すことができるかを測定しました。
吸いこんだ息の量に対して最初の1秒間にどれだけの息を吐き出せるかを測って、70%以上が正常とされているそうです。
私は67%しか吐き出すことができず「軽度閉塞性障害」と言われました。

全身麻酔をかけるときには肺がしっかりしていることが重要だそうです。
麻酔科の先生は私の数値が67%と低かったことについて「身体が大きいから、かな、、」「人生50年の時代で言えば初老にさしかかる年齢だから、、」などと理由を探したあと、「まあ、四捨五入すれば70%だから、大丈夫でしょう、、、」と自信なさげに言って私を不安にしてくれました。

麻酔科の先生とのやりとりで初めて知ったのですが、全身麻酔の手術のときには麻酔科の先生がずっと立ち合って、麻酔の状態をコントロールしてくれるのだそうです。勉強になりますね。


Q5.検査のあとはどうしましたか?

A. 検査のあと再び外科の先生とお話ししました。
手術前日までは普通に生活してください、手術前日の夜9時以降は何も食べないでください、と言われました。

「当日の朝9時に病院に来てください。手術が何時からになるかは、うーん、、まだわかりません!」

私の主治医は非常に忙しそうな先生でした。
少し不安になりましたが、ここまで来たら信じるしかないと思ってどっしりしていることにしました。


Q6. 手術日まではどう過ごしましたか?

普通に暮らしてましたが、どんどん腸が出てきやすくなっていましたので気になって大変でした。
立っていると重力で腸が引っ張られて下がってくるんですね。
すぐに右下腹部がぽっこり腫れてくるのです。

腸が出ている状態がしばらく続くと腹痛が始まります。
外科の先生によると、腸が筋膜の穴に締めつけられて痛みが発生するのだそうです。

私の場合、腸を押し込みさえすれば腹痛がおさまりましたので、腹痛の気配がしたらすぐに腸を押し込むようにしていました。
痛みをコントロールできるようになって、気持ちは楽になりました。

部屋にいるときはなるべく仰向けになって過ごしました。


肺機能が弱いと指摘されたことも不安でしたので、手術まで毎日風船を膨らませる練習をしてました。
先生に言われたわけではなく、不安をなぐさめるための自己流のおまじないのようなものでしたが「やらないよりはましだろう」と思ってフーフーしてました。


鼠径ヘルニア腹腔鏡手術 体験記 (診察日まで)

  • 2016.12.04 Sunday
  • 07:27
要点をQ&A方式で書いていくことにします。

Q1. 症状にどのように気づきましたか?

A. 伏線として、しばらく前からときどき腹痛に襲われていました。今思えば筋膜の穴から腸が出てきてしまっていることが原因だったわけですが、私は「胃の調子が悪いのかな」くらいに考えていました。

そんなある夜、トイレで右下腹部がピン球大に腫れていることに気付きました。押したら引っ込みますが手を放すとすぐにまた出てきます。痛みはありません。びっくりしましたが、トイレを出てソファに座っていたらいつのまにか腫れはなくなっていました。

翌日、軽い登山をしましたら山の上でまた同じところが腫れてきていることに気付きました。今度は痛みがありましたので急いで山を降りました。

この道中がなかなか大変で、脂汗がだらだら出てきて吐き気がして立っていられませんでした。帰りのタクシー車内でスマホで自分の症状について検索して、これは鼠径ヘルニア(俗にいう脱腸)であろうとほぼ確信しました。

Q2. 病院をどのように選びましたか?

A. インターネットで鼠径ヘルニアの治療実績のある病院を探しましたら、近所に2つありました。診察日の担当医をチェックしてみると一方は男性、もう一方は女性でしたので、男性医師の方に診察してもらうことにしました。

あ、鼠径ヘルニアの診察は外科で受けます。お腹の症状なので内科とか消化器科と間違えそうですが外科なのでした。これは勉強になりました。

Q3. 診察はどんな感じでしたか?

A. 診察前、問診票に「右ふとももの付け根のお腹がぽっこり腫れています。痛むこともあります」と書いたところ、受け取りに来た看護師さんがひと目見るなり「ヘルニアかな?」と言いました。自分の症状が典型的であることがわかりました。

診察では立って下着をおろして診てもらい、右下腹部の触診がありました。ちょっと恥ずかしいですがお医者さんはプロで全く気にしないのでこちらも平気です。

「お腹に力を入れてみて下さい。。あ、出てくる。間違いないね」

触診は1分もかからずに終わりました。先生がただちに手を洗いに行ったのが印象的でしたよ。

先生はあっさりした調子で

「手術しないと治らないですが、どうしましょ? 年明けがいいとか、この時期は忙しいとか、ありますか?」

と言いました。私は

「気になるので、なるべく早くお願いします」

と答えました。

「手術はお腹を4センチほど切ってやるやり方と、腹腔鏡手術でおへそとお腹2箇所に小さい穴を開けてやるやり方と2種類あります。
でも藤堂さんは若いし、元気だから、傷跡とか術後の痛みのことを考えたら断然腹腔鏡手術の方が良いですよ」

と先生は腹腔鏡手術を推してきました。

僕も腹腔鏡手術の方がいいかなあと思っていたので

「オススメの方でお願いします」

と答えました。










鼠径ヘルニアの手術を受けました

  • 2016.12.02 Friday
  • 19:17
鼠径ヘルニアの手術を受けました。

腹腔鏡手術です。

無事に終了しまして、今はゆっくり横になっています。

いろいろ貴重な体験をしたように思うので、
これから鼠径ヘルニアの手術を受ける方のためにも、
また気が向いた時にこのブログに書きとめていきたいと思います。

はー、終わってよかった。


ではさようなら。

京都 神護寺の紅葉 第7話

  • 2016.11.24 Thursday
  • 08:31


タクシーの中でいろいろ検索してみました。

すると私の症状はどうやら「鼠径ヘルニア」という病気の特徴と一致しているようだとわかってきました。

そうです、俗に言う「脱腸」です。

貴公子的に麗しく暮らしてきた私がまさか脱腸??
私と脱腸と言えば、まさに水と油。
私はあまりのギャップにのけぞりそうになりましたが、あいにく腹痛でのけぞれません。

ともあれ、もし腸が出てきてしまっているのなら、これは押し込んで戻した方が良いな!?

私は直感的にそう思い、それまでおそるおそる触れていただけだったお腹の腫れを思い切って押し込んでみました。

腫れはにゅるっと奥に引っ込みました。

何度か呼吸するうちに気分が楽になってきました。

京都 神護寺の紅葉 第6話

  • 2016.11.23 Wednesday
  • 06:15

乗るやいなやバスから降りたのでまだ山の上です。

お腹の痛み、脂汗、吐き気の三重の苦しみに襲われ、
私はしゃがみ込みました。

私は背が高く、柴田洋子嬢は背が低いので、
私がしゃがみ込むとちょうど目線が同じ高さになります。

柴田さんはいつもこんなにローアングルから世界を見ているのか、、、

私は小津安二郎監督の映画を連想しながら、
額の脂汗をぬぐいました。

「今、暑いやんな?」

「はい、めっちゃ暑いです!」

丸々と厚着した柴田洋子嬢が泣きながら答えました。

「タ、タクシー、呼んでくれるかな」

(続く)

京都 神護寺の紅葉 第5話

  • 2016.11.22 Tuesday
  • 06:10


おののきながらバス停にたどりつき、山を下りるバスに乗りました。

ちなみに私はバスに乗ることが苦手です。
お風呂に入ることと同じくらい苦手なのです。

カタカナ英語で言いますとお風呂も「バス」ですから、要するに私はバスが苦手なのですね。

ともあれ、私は苦手なバスに揺られながら山を下りていきました。

その間も下腹部の腫れはどんどん熱くなり、鈍い痛みが増してきました。
顔中から、濡らしたスポンジを握りしめたように脂汗が出てきます。

バスは山道のカーブを次々に曲がりながらふもとを目指します。
神護寺に行ったことのある方ならわかると思いますが、あの道中のカーブ祭りはえげつないのですよ。
しかも私は小学生時代、遠足でバスに乗るたび百発百中で吐いていた男なのです。

たちまち気分が悪くなってきて叫びました。

「つ、次、降ります!」

(続く)

アキ・カウリスマキ監督が選んだオールタイム・ベスト  #カウリスマキ #アキカウリスマキ

  • 2016.11.21 Monday
  • 20:56
カウリスマキ検索をしていてたまたま見つけたのでメモしておきます。


アキ・カウリスマキ (Aki Kaurismäki)のオールタイム・ベスト

 ・『黄金時代』 ... “L' Age d'Or” ... (1930/仏) ...   監督:ルイス・ブニュエル
 ・『アタラント号』 ...   “L’Atalante” ... (1934/仏) ...  監督:ジャン・ヴィゴ
 ・『自転車泥棒』 ... “Bicycle Thieves” ... (1948/伊) ...  監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
 ・『素晴らしき放浪者』 ... “Boudu Saved from Drowning” ... (1932 /仏) ...  監督:ジャン・ルノワール
 ・『黄金狂時代』 ... “The Gold Rush” ... (1925/米) ...  監督:チャーリー・チャップリン
 ・『ぼくの伯父さん』 ... “Mon Oncle” ... (1958/仏) ...  監督:ジャック・タチ
 ・『極北の怪異』 ... “Nanook of the North” ... (1922/米) ...  監督:ロバート・J・フラハティ
 ・『サンライズ』 ... “Sunrise: A Song of Two Humans” ... (1927/米) ...  監督:F・W・ムルナウ
 ・『東京物語』 ... “Tokyo Story” ... (1953/日) ...  監督:小津安二郎
 ・『Z』 ... “Z” ... (1968/仏・アルジェリア) ...  監督:コスタ=ガヴィラス

“Sight & Sound”誌(2012)より


このうち、『自転車泥棒』、『ぼくの伯父さん』、『サンライズ』、『東京物語』は私のベストにも入りそうです。
好きな映画がカウリスマキと4本もかぶってる! 拍手
嬉しいなー。

ではさようなら

京都 神護寺の紅葉 第4話

  • 2016.11.21 Monday
  • 06:15

私は確かな予感にふるえながらお腹に手をやりました。

ニュル、ニュル、ニュル、、、

そうです。
ニュルニュル音は右下腹部がぽっこり腫れているところから発生していました。

皮膚の下に今まで触ったことのないやわらかさを感じます。

私はずっと鍛え上げられた鋼のようなお腹を売りものにして暮らしてきました。
やわらかいお腹なんてものとは無縁の人生を歩んで来ました。

それが突如としてこのニュルニュル、、、



試しに腫れを押してみると、そいつはギュルッという音を立てて引っ込みました。
そして、ギュルギュルがお腹全体を駆けめぐるのがわかりました。
押さえていた手を放すと、腫れはすぐにまた元通りぽっこりと出てきます。

私はおののきました。

(続く)

京都 神護寺の紅葉 第3話

  • 2016.11.20 Sunday
  • 09:07


私たちは急いで山を下り始めました。
すぐに私は異変に気付きました。

私は耳に聞こえたものをカタカナで表記することができるのですが、

通常私が歩くとツカ、ツカ、ツカという音がするのです。

あるいはノッシ、ノッシ、ノッシでしょうか。

しかし、この日は違いました。
私が歩くたび聞こえてきたのは

ニュル、ニュル、ニュル、、、

という音だったのです。

なんという事態でしょうか。

(続く)

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